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加工物語

ミネベア、わが世の春を引き寄せた2枚看板

 

   ベアリング大手のミネベア <6479> の成長ぶりが目覚ましい。5月9日に発表した2014年3月期決算は、売上高が過去最高の3715億円、営業利益は前期比3.2倍の321億円だった。 ベアリングは「産業のコメ」とも呼ばれる部品で、自動車や航空機、家電製品の回転部分に組み込まれ、動きを滑らかにする。同社の主力品はミニチュアボールベアリングで、自動車の電装品やOA機器に多く使われている。中でも好調なのが自動車向けだ。


■ 高級車は使用数が倍以上

 「われわれのサイズのベアリングは、一般的な国産車であれば1台当たり20個。だが、ドイツの高級車だとそれが45個になる」。ミネベアの貝沼由久社長はこう話す。

 近年、メルセデス・ベンツやBMW、アウディといったドイツの高級車は販売が好調だ。自動車の電動化や小型化という流れは加速している。また、乗り心地や駆動性を追求すれば、モーターなどに組み込まれる形でミニチュアベアリングのニーズも増える。

 ミネベアの自動車向けベアリングの販売数量は、13年で約4億個と、10年間で2倍以上に拡大した。ベアリングが過半を占める機械加工品事業の営業利益率は直近で約24%。収益性は業界でも群を抜く。それだけに、数量増による利益貢献度が高い。また、自動車向けに個数を伸ばせたのは、世界最大の自動車部品メーカー、独ボッシュとの20年以上に及ぶ取引関係を持っていることも大きい。

 実は、ベアリング以上に急成長を遂げている製品がある。貝沼社長が「お客様が列を成して待っている」と驚いた様子で話すのは、スマートフォンのディスプレーに使われるLEDバックライトだ。

■ スマホ需要もガッチリ

 好調の要因は米アップルなど業界の“巨人”のほかにも顧客を広げていること。特に、参入が相次ぐ中国のスマホメーカーで、薄型の高級機種が増えている。バックライトモジュールの根幹である薄型導光板に強みを持つミネベアに追い風が吹く。

 前期は売り上げが1.5倍に増えたが、生産が逼迫しており、約30億円の緊急投資で今夏までに中国やカンボジア拠点の能力を増強する。最大拠点のタイでも設備拡大を検討中だ。加藤木洋治専務は「スマホ画面が大きくなり生産も難しくなっている。最新型の専用設備に何十億円という単位で投資できる会社はほかにない」と自信を見せる。

 リスクヘッジと次への種まきにも余念がない。導光板の生産設備の減価償却について、従来5~10年だったものを、一部は12年度から、残りの大半を14年度から2年に圧縮。利益が十分に出ている間に償却を済ませ、変動の激しいスマホ業界のリスクに備えている。

 4月には照明メーカーと合弁の開発会社を設立。導光板の技術を生かすべく、LED照明分野にも進出する狙いだ。

 既存技術を生かし、さまざまな事業への参入・撤退を繰り返し、新たな種を見つけてきたミネベア。貝沼社長はかねて「世界の生活水準が上がれば当社の部品が売れる」と話してきた。3年後の目標売上高5000億円の到達は、この好循環をどこまでうまく維持できるかに懸かっている。